新生児・周産期 毎日確認シート
Tier2(各6〜9%)。**「蘇生は換気が命」「黄疸は時間と分画」「呼吸障害は在胎週数とX線」「感染は経路」**の4本で易+標準を全部取る。
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毎朝ここだけ音読(5つの地雷)
- NCPRの圧迫:換気比は新生児3:1(15:2は小児2人法・30:2は成人1人法)。HR<100→人工呼吸、HR<60→胸骨圧迫。正期産は空気(21%)で開始。Apgarは蘇生の判断に使わない。15:2(小児2人法)と混同しない。
- 生後24時間以内の黄疸=溶血(ABO/Rh)。直接ビリルビン↑+灰白色便=胆道閉鎖→生後60日以内に葛西。核黄疸=間接(脂溶性)が基底核(光線療法で水溶性化)。
- 早発型敗血症=GBS(産道=垂直)。予防=35-37週腟直腸培養→陽性で分娩時IAP(ABPC/PCG)。未検+破水≥18h/早産<37w/発熱≥38℃でもIAP適応。
- TORCH石灰化:CMV=脳室周囲/トキソ=びまん性。先天感染最多=CMV(先天難聴最多も)。白内障=風疹。
- HIE低体温:36週以上・生後6時間以内・33.5℃・72時間・緩徐復温(0.5℃/h)。Sarnat
II–III(軽症は適応外)。
1. 新生児蘇生(NCPR)★鉄板
- 出生直後の評価3項目=①早産児でない ②呼吸・啼泣
③筋緊張(皮膚色は評価から除外)。
- 心停止はほぼ呼吸原性(換気不全)→有効な人工呼吸が最優先(圧迫優先ではない)。
| 段階 |
閾値 |
対応 |
| 初期処置後 |
HR<100 or 無呼吸/あえぎ |
人工呼吸(PPV)+SpO2モニター |
| PPV 30秒後 |
HR<60 |
胸骨圧迫+PPV=3:1+酸素濃度↑+挿管考慮 |
| なおHR<60 |
圧迫+PPV後も |
アドレナリン(臍帯静脈)・容量負荷 |
- 有効なPPVの確認=胸郭挙上とHR上昇。上がらねばMR
SOPA(Mask/Reposition/Suction/Open/Pressure/Airway)で是正。
- SpO2目標は段階上昇(1分60%/5分80%/10分85–95%)。正期産は空気開始。
- Apgar(心拍・呼吸・筋緊張・反射・皮膚色)は状態記録・予後用で蘇生判断には使わない。
2. 新生児黄疸・核黄疸・胆道閉鎖
★毎年
|
生理的黄疸 |
病的黄疸 |
| 出現 |
生後2-3日ピーク |
生後24時間以内 |
| 消退 |
1-2週 |
2週以上遷延 |
| ビリルビン |
間接優位 |
直接上昇 or 急増 |
- 24時間以内=溶血(ABO/Rh不適合)を疑う。
- 直接ビリルビン↑(総の>20% or
>1mg/dL)+灰白色便+濃色尿=胆道閉鎖→超音波・胆道シンチ→生後60日以内の葛西手術が予後を分ける。
- 核黄疸=間接(非抱合)ビリルビンが脂溶性→BBB通過→基底核(淡蒼球)。後遺症=アテトーゼ型脳性麻痺+感音難聴(痙性・聴力保持ではない)。治療=光線療法(水溶性化)・重症は交換輸血。
- 母乳性黄疸=遷延・間接・全身状態良好。
3. RDS vs TTN(+X線)★
|
RDS |
TTN |
| 背景 |
早産・サーファクタント不足 |
帝切(陣痛なし)・肺水吸収遅延 |
| 経過 |
進行性増悪 |
48–72hで自然軽快 |
| X線 |
すりガラス+air bronchogram・肺容量低下 |
肺門血管影増強・葉間胸水 |
| 治療 |
人工サーファクタント+CPAP/換気 |
支持療法(酸素) |
- RDS予防=出生"前"に"母体"へステロイド(出生後の児へ、ではない)。
- 読影:すりガラス+気管支透亮+しぼんだ肺=RDS。過膨張なら気胸・MAS・TTNを疑う。
4. HIE 低体温療法 ★(数値固定)
- 適応=在胎36週以上・生後6時間以内・Sarnat
II–III(軽症は適応外・早産<35-36週は禁忌)。
- 方法=深部体温33.5℃前後・72時間→緩徐復温(0.5℃/h)。30℃は過冷却で不整脈・凝固障害=有害。
5. 周産期感染(GBS・TORCH)★
- 経路:経胎盤=CMV・トキソ・風疹・梅毒・B19・リステリア/産道=GBS・HSV・B肝・HIV・淋菌・クラミジア/母乳=CMV・HIV・HTLV-1。Hib・肺炎球菌・ロタ=水平(垂直の代表に混ぜる罠)。
- GBS早発型=生後24h以内・敗血症/肺炎/髄膜炎。予防=35-37週培養→分娩時IAP(ABPC/PCG、4時間前)。IAP適応=①保菌陽性②前児GBS③今回GBS菌尿④未検+リスク(早産・破水≥18h・発熱≥38℃)。
- 新生児髄膜炎の起因菌=GBS・大腸菌・リステリア。
- TORCH:CMV=脳室周囲石灰化・難聴最多/トキソ=びまん性石灰化+水頭症+網脈絡膜炎(猫・生肉)/風疹=白内障・難聴・PDA(Gregg三徴)/B19=胎児水腫。網脈絡膜炎はCMV・トキソ共通→石灰化部位+曝露歴で割る。
6. 新生児循環・低血糖
- 動脈管依存性ショック:生後数日で突然ショック+下肢脈減弱・上下肢血圧差+アシドーシス(大動脈縮窄/弓離断/HLHS/重症AS)→まずPGE1。アドレナリン/輸液は補助、酸素・インドメタシンは動脈管を閉じる=有害。
- 高インスリン血症性低血糖:巨大児・低血糖時にインスリン検出+ケトン陰性+遊離脂肪酸低値+高GIR(>8-10)→ブドウ糖+ジアゾキシド。母体糖尿病児・Beckwith-Wiedemann。
7.
早産児晩期循環不全(急性期離脱後循環不全)★苦手・2026-08-12追加
- 絵:急性期を脱して安定していた超早産児が、生後1〜2週以降に誘因なく突然「血圧低下・乏尿・浮腫(体重増加)」を出す。RDSを乗り切りfull
feeding・CPAPまで来た子が、日齢14〜16でいきなり崩れる。
- 電解質は副腎不全と同じ向き =
低Na・高K(低Kではない)。病態の中核が相対的副腎不全だから。コルチゾールは不足側。
- 血液ガスは代謝性アシドーシス(低灌流で乳酸蓄積)。アルカローシスではない。
- 輸液・カテコラミンに反応せず、ヒドロコルチゾンに劇的に反応する。
治療反応性まで含めて診断的に扱う考え方がある。
- 診断は除外が前提 ──
脱水・敗血症・NEC・大量失血・症候性PDAで循環の急変が説明できるなら、そちらが診断名。
- 合併:PVL・聴覚障害。神経学的後遺症のリスクなので早期発見が要る。
- ⚠️ ひっかけの型は「向きの反転」。設問では
高Na/低K/代謝性アルカローシス/コルチゾール高値
が並ぶ。4つとも逆向きと覚える。
- ⚠️ 新生児の低Naは他に
SIADH・利尿薬・早産児の晩期低Na血症(腎のNa喪失)。「安定期 →
突然の低血圧+乏尿」が揃って初めて晩期循環不全。
総括(1文)
蘇生=換気が命(HR<60で圧迫3:1・空気開始)。黄疸=24h以内は溶血/直接+灰白色便は胆道閉鎖(60日で葛西)/核黄疸は間接。RDS=早産すりガラス/TTN=帝切wet
lung。HIE=36週6時間33.5℃72h。感染=GBS(産道)+TORCH(経胎盤・最多CMV)。動脈管依存ショックはPGE1。
2026-08-13 追加
BPD(気管支肺異形成症)は
old と new で本態が違う(※2026-08-12・13と2日連続で失点)
old=人工呼吸と高濃度酸素による損傷(線維化・嚢胞。Northway
IV期)。new=未熟なまま肺胞化と血管新生が止まる(肺胞数の減少=alveolar
simplification +
肺微小血管の発育障害)。サーファクタントと優しい換気の普及で主役が入れ替わった。
固定句:new
BPDは「壊れた肺」ではなく「途中で止まった肺」。
- 嚢胞性変化は old
の所見で、診断に必須ではない(newのX線はびまん性の淡い陰影で乏しいこともある)
- 診断=日齢28時点の酸素依存/重症度分類=在胎32週未満なら修正36週時点(32週以上なら生後56日)。2つの時点を混同させる肢が定番
- 全身性ステロイドは全例には行わない(脳性麻痺のリスク。離脱困難な重症例に短期・低用量)
- 出生前ステロイドはRDS・IVH・NEC・死亡を明確に減らすが、BPDの減少は確立していない
- 予防で効くもの=早期nasal
CPAP・低侵襲サーファクタント投与・カフェイン・過剰な酸素と過換気を避ける
- 合併=肺高血圧・発育不良・RSVで重症化(パリビズマブの適応)
早産児の晩期循環不全=相対的副腎不全
三徴=突然の血圧低下・乏尿・体重増加。
生後1週以降、それまで安定していた超早産児に誘因なく発症。電解質は副腎不全と同じ向き=低Na血症・高K血症(低Kではない)。輸液と昇圧薬に反応せず、ヒドロコルチゾンに劇的に反応するのが診断的。診断は除外が前提(敗血症・NEC・大量失血・症候性PDAで説明できるならそちら)。合併=脳室周囲白質軟化症・聴覚障害。
誤答肢は高Na/低K/代謝性アルカローシス/コルチゾール高値と、4つとも「向きが逆」に作られる。相対的副腎不全と同じ向きに戻せば全部倒せる。
2026-08-22
追加 ── 新生児ヘルペスは「数字3つ」で持つ(通算3回失点)
14日=SEM型だけ。21日=全身型・中枢神経型。6か月=急性期後の経口アシクロビル抑制療法(全病型)。
| 病型 |
発症時期 |
皮疹 |
静注期間 |
| 全身型(播種型) |
生後1週前後 |
欠くことがある |
21日 |
| SEM型(Skin-Eye-Mouth) |
1〜2週 |
定義上必ずある |
14日 |
| 中枢神経型 |
2〜3週 |
約1/3で欠く |
21日(終了時に髄液PCR陰性を確認、陽性なら延長) |
- 静注アシクロビル 60 mg/kg/日 分3。急性期のあと
経口アシクロビル 300 mg/m²/回
1日3回を6か月(中枢神経型の神経学的予後が改善し、皮膚再発も減る)。
- 皮疹がなくても新生児ヘルペスは否定できない。
髄液PCRと血中HSV-DNAを出し、結果を待たずにアシクロビルを開始する。
- 日齢5・DIC・肝逸脱酵素著明高値・PT延長・皮疹なし=全身型。
⚠️
誤り肢パターン:①全身型に14日を選ぶ(第一感が毎回14日。14日はSEM型だけと唱える)②「SEM型は皮疹を欠くのが典型」(SEM=Skin-Eye-Mouthで定義上必ずある)③急性期治療後は「追加治療は不要」(6か月の内服抑制療法が要る)。
2026-08-30
追加 ── 未熟児網膜症(ROP)は「酸素の向き」で落とす
酸素は予防にならない。むしろ高濃度酸素が発症の危険因子。
早産児の慢性期だけはSpO₂を絞る(90〜95%程度)。
二相性の病態でしか説明できない
- 第1相(高酸素期)=高濃度酸素で網膜のVEGFが下がり、血管の発達が止まる
- 第2相(相対的低酸素期)=網膜が成熟して代謝需要が増えるのに血管が足りない
→ VEGFが過剰産生され異常血管が増殖
| 項目 |
内容 |
| スクリーニング対象 |
在胎34週未満または出生体重1800g未満(施設により在胎30週未満・1500g未満) |
| 初回検査 |
生後3〜4週、または修正在胎31〜32週のいずれか遅いほう |
| Zone |
Zone I(後極部・視神経乳頭中心)が最重症/Zone
IIIが最も軽い |
| 治療 |
網膜光凝固(レーザー)/抗VEGF抗体の硝子体内注射(ラニビズマブ等) |
新生児の酸素は3文脈で答えが変わる
- 蘇生の開始=正期産は空気(21%)で開始
- 早産児の慢性期=絞る(ROP予防)
- PPHN=たっぷり使う(酸素が肺血管拡張薬)
⚠️
誤り肢パターン:①**「酸素飽和度を高く保つことで予防できる」=方向が逆**(最頻)②**「Zone
Iの病変は予後が良い」**(Zone
Iが最重症)③「初回検査は生後1週」(3〜4週または修正31〜32週)④「治療はレーザーのみ」(抗VEGF抗体も選択肢)。